実は私も、幼き頃はニイボリーメーソンの末端のメンバーであった。荒川区の宮の前分院で洗礼を受けたが、10代の後半からはより大きな西日暮里ロッジに移り、アルトギターも弾いていた。
控室にお弁当と一緒になんとなくアルトギターが置いてあったが、それが罠であることにはもちろん気がついていた。
この施設のアポヤン度の高さは通常のギター教室の平均値の実に320%に達する高濃度だと知っていた私は、現在の科学力で最強だと言われている不織布マスク1箱50枚入りで330円の中からランダムに取りだした一枚を着用した。
きっとわたし自身の潜在的なアポヤン度はどこかで監視されいるであろうから、弦に対する指の傾斜を事前に情報を得ていた38度にまで下げて指をやや伸ばし気味に1弦をアポヤンドした。これなら私が改造人間アルアイレンジャーであることはバレなかったであろう。
いよいよマスターズコンクールが始まり、各ロッジのマスターたちによる非常にレベルの高い演奏が繰り広げられた。
特に岡山ロッジのT田T夫マスターは一人で編曲、ソロ演奏、自分で演奏製作した映像とのコラボ、遠距離デュオ2組・・・まだあったかな?とんでもない才人であった。
(その3に続く)