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実録!!潜入捜査官キム 新堀ギター編 その1

秋分の日である9月23日の朝、私は国際新堀芸術学院に来ていた。

最寄りの戸田駅から藤沢までは一回の乗り換えで来れて意外と便利なのである。

行きはよいよいであったが帰りは…その話はまた後ほど。

 

 

「国際新堀芸術学院」・・・もちろん、これは表向きの名称であって、ここがあの秘密結社「ニイボリ―メーソン」、そしてその最上位組織である「エヌミナティ」の総本山である藤沢ロッヂであることは有名な秘密である。

この日は全国にあるニイボリーメーソンの各ロッヂから「マスター」と呼ばれる選ばれし奏者たちが集まる大会があった。

たまたまであるが、マスターたちは全員45歳以上である。念のためもう一度言っておくがたまたまである。

 

さて、そこに本来ならば対抗組織である我が「日本アポヤンド研究開発機構」に審査員を送るように依頼が来たのである。この依頼を額面通りに受け取ってホイホイ誘いに乗るほど私たちもボーヤではない。「これはきっと罠だ…」

とは思ったが、気が付けばついホイホイと藤沢まで来てしまったのだ。

そう言えば、イーストエンド国際フェスティバルでダンロク団やトゥウィンクル48(以下、TWK48)のメンバーとあいさつを交わしたから、その時に何らかの薬品を注入されたか、あるいは催眠術でもかけられたのかもしれない。

私は慎重に変装し、素顔がわからないように侵入した。

 

どうやら今回のイベントのチーフ的な立場である田中氏も私であることに気がついていないようだ。

 

わたしはさっそく捜査を開始した。

 

その2に続く)