キンツマの夫、第1アーチストのキムです。
ピエール瀧と同じ誕生日で、若手ギタリストからは「ヨッパライオジサン」として親しまれているジェントルマンS田さんからの情報で、明日で終了の「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」をキンツマと一緒に観にいきました。
続けて上映する映画がなんと、フレンチシャンソンを代表する歌手、バルバラをテーマにした「バルバラ ~セーヌの黒いバラ~」だったので、これ幸いと二本続けてみることに。
夫婦50割引は助かります。
二本観ても二人で4000円です。
さて、映画はどちらも素晴らしく大満足であったのですが、観客の大半を占める恐れ知らずの境地に達したと思われるご婦人方の、なんと言ってよいのでしょうか、殺伐としたやり取りも、なかなか面白かったです。
「ピアソラ~」開映前、通路側の一席に自分の荷物を置いて、そこに座りたいと申し出た若い女性を
「こんなに空いているのになんでここなの?」
と言って追い払うマダム。
その前に若い女性が、暗いから気がつかずに通路側の席の荷物の上に座っちゃって怒っていたのもあるんでしょうけど、なかなか高度なイケズでした。
「こんなに空いている」ってほど空いてもいなかったところもポイント高いです。
イケズマダムは上映開始後に何故か長い間、ガサガサと席で雑音を出しはじめ、しばらく待っていたのですが、さすがに3回目の時はこちらも振り向いて威嚇せざるを得なかったです。
暗くて見えませんでしたが、もしかしたら勝利のダンスでも踊っていたのかもしれません。
続きまして、「バルバラ~」開映、あれだけ事前にアナウンスされていたのに、映画が始まってからようやく携帯電話の電源を切り始めるマダム。
それを見て
「携帯電話の電源切ってください!」
と、もうすぐ電源切れるところなのにそこそこ大きく厳しい声で注意する同じ列のマダム。
「いま切ってるところなんだけど!」
とケンカを買ってしまうマダム。
映画本編も終わり、エンドロールが始まるや否や、
「さっきは悪かったわね」
と若干嫌味っぽく謝って席を立つ、先ほどケンカを買った携帯電源時間差切りマダム。
すかさず
「うるさい!」
と完全にケンカで返す道徳警察的マダム。
しばらくいざこざしたあと、携帯マダムがそのまま退場。
そうすると道徳マダムの反対側にいた人(知り合いではなさそう)が
「わたしもあの人、始まる前からおかしいと思ってたのよ!」
と加わりだし、エンドロールが流れているのに携帯マダムの悪口で盛り上がり始め、二人に増殖した道徳マダム。
声もどんどん大きくなり、とうとう劇場係の人が注意に来て、道徳マダムたちがマナー違反をするというオチまでしっかり決まり、それはそれは見事なエンディングでございました。
今度はみんなで寄席に出てコントでもやったらいいかも。
夫婦50割引でここまで観れて、大変お得感にあふれた平日昼間の下高井戸シネマから、レポーターのキムがお送りいたしました